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混合プラスチックのケミカルリサイクル技術の技術実証試験が完了~商業化フェーズへの移行~

~2,000時間以上の実証運転により技術の有用性を確認~

株式会社アールプラスジャパン(以下RPJ)とAnellotech, Inc.(以下Anellotech)は、混合使用済みプラスチックをプラスチック製造に必要な基礎化学品へと直接変換する革新的な触媒分解ケミカルリサイクル技術「Plas-TCat®」(以下本技術)の技術実証試験を完了し、商業化に向けた活動フェーズへと移行することを発表しました。
RPJとAnellotechは2020年から本技術の開発に取り組んでまいりました。技術有用性の検証にあたっては、米国Texas州SilsbeeにあるAnellotech社の年間処理能力200tのデモプラントにおいて2,000時間以上の実証試験が行われ、その結果はライセンサーであるTechnip Energies社(以下Technip)の技術的支援を受けて詳細に検討され、プロセス設計標準図書Process Design Package (PDP)として取りまとめられました。資源循環の重要性がますます社会的な注目を浴びる中、ケミカルリサイクル技術の必要性は高まっており、本技術の完成はサーキュラーエコノミーの分野における重要な進展となると考えています。
現在、商業プラントの建設に向けて、国内外の運営パートナー候補企業の方々との協議が進められています。本技術の社会実装に関心のある企業様・団体様からの問い合わせを広く受け付けています。

RPJ 大竹篤代表取締役社長のコメント

「本技術の開発活動を通して、使用済みプラスチックの資源循環を推進する、新たなソリューションの実現可能性を示すことができました。実証試験の完了までAnellotech, Technipとともに取り組んでまいりましたが、この世界のサステナビリティ課題の解決に向けてはグローバルな連携が必要であることを強く実感しています。商業化に向けた道のりを開始できることを大変嬉しく思います。」

Anellotech CEO David Sudolsky氏のコメント

「本技術の開発は2020年に開始しましたが、実際の使用済みプラスチックをリサイクルするうえでは多くの課題があり、我々は真正面から各課題に取り組んでまいりました。実証試験においては、世界各国で見られる混合使用済みプラスチックの構成を再現するため、米国の廃棄物管理業者から調達した原料を組み合わせ、硬質・軟質プラスチックに加え、炭酸カルシウムやガラス繊維などの一般的なフィラー、さらには紙くずも追加し、現実における混合プラスチックリサイクルの条件を模擬しました。安全性・実用性・業界標準への適合性については、AnellotechのHSEチームが徹底的に確認しました。」

Plas-TCat技術について

本技術は、PE、PP、PET、PS、PU、ナイロンなどの未選別・未処理の使用済みプラスチックを、ベンゼン、トルエン、キシレン(BTX)、エチレン、プロピレンなどの高付加価値なオレフィンおよび芳香族化合物へと変換する、触媒を活用した熱分解プロセスです。


アネロテック社ニュースリリース