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業界横断でのプラスチック資源回収テスト等の結果レポートを公開

2024年3月~11月に実施したプラスチック資源回収テストとこれに伴うアンケート調査の結果レポートを公開します。

[要約]
・アールプラスジャパンは国立市および国⽴市社会福祉協議会と締結した包括連携協定に基づき、持続可能な循環型社会の実現に資するとともに、環境保全の意欲増進、環境教育の推進、地域コミュニティの活性化および地域福祉の向上を図ることを目的に、プラスチック資源の自主回収テストを実施した。
・回収対象はMizkan、リスパック、ヤクルト本社がそれぞれ製造・販売した食品の容器(納豆容器、弁当容器のフタ、乳酸菌飲料容器)とし、1日限りの回収イベントを3回実施した。
・その結果、回収量は回を追うごとに約4㎏、約9㎏、約12㎏と増えた一方で、異物(対象外物)混入率率は1%未満の低い水準のなかで、より低下していく傾向であった。また、3回目の回収テストでは、1日限りの回収イベントの翌日から、1か月間にわたる継続回収も行った結果、回収量は1日限りの回収イベントより多い約15kgを回収したが、1日限りの回収イベントより異物混入率が高まる傾向であった。
・なお、特に弁当のフタに関しては、回収対象物の中でも、複数種類のプラスチック素材(PS、PP、PET)のものが混合して回収され、このことは、様々な種類のプラスチックが混合した状態での処理が可能な、アールプラスジャパンが稼働を目指す新技術によるリサイクルの重要性を示す結果とも言える。
・さらに、市民向けのアンケート調査も実施した結果、プラスチックごみ問題に対する関心は高く、普段から分別回収をきちんと行っていることが示唆された。容器回収における課題としては、回収場所までの距離、保管スペース、家族がごみと間違えること、洗浄・乾燥等が挙げられ、また、回収への協力意欲を高めるには、リサイクル結果の報告やポイント還元等が有効であることが示唆された。さらに、日常よく購入する食品について、リサイクル容器への変更に伴う値上げを受容するとの回答は約26%であった。
・今後、より長期的な回収テストを行う場合、回収側の視点では異物混入対策を進めるとともに、消費者側の視点では回収の利便性向上、インセンティブ付与を行っていく必要がある。あわせて、継続・拡大可能な取組とするため、最終製品への価格転嫁も視野に、経済合理性を確保していくことも重要である。

プラスチック資源の自主回収テスト報告書